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よくあるご質問

放射温度計の測定距離と標的サイズの関係はどのようになっていますか?【放射温度計について】

【測定距離と標的サイズ】

ワークから放射される赤外線は温度が低くなるほど小さくなります。
このため、温度の低い領域ほど検出素子および電気回路のノイズが相対的に大きくなり、
測定精度が悪くなります。

温度と測定距離およびレンズの明るさ(F=L/Do)が同じ場合、赤外線の放射量は測定面積
(標的サイズ)に比例するため、標的サイズが大きいほど赤外線が大きくなり測定精度が
上がることになります。

また、焦点距離が同じレンズを使用して測定距離にピントを合わせた場合、測定距離に
比例して標的サイズが大きくなります。

同じ測定距離で標的サイズを小さくするためには、焦点距離の長いレンズを使用して
倍率を上げる必要があります。この場合レンズ口径(Do)を同じとすると、レンズと検出素子間の
距離L が大きくなるためレンズの明るさF が大きくなります。

この結果、検出素子に入射する赤外線量が少なくなり、測定精度が悪くなります。
測定精度を維持するためにはレンズの明るさを同じにする必要があるため、レンズ口径を
大きくすることになります。

標的サイズを小さくしたい場合(ファイバ形温度計の例)
1) レンズ口径の大きいセンサヘッドを選択する(センサヘッドが大きくなる)例φ6→φ15
2) ファイバ径の小さいファイバを選択する(測定下限温度が上がる) 例φ0.2→φ0.1
光路図
測定距離と標的サイズの関係を示す図です。

図に表示されていない中間の測定距離の時の標的サイズは、その部分の台形の辺の寸法から
比例計算で求めます。

◎測定距離430mm の時の標的サイズ
図上の430mm より短い測定距離と標的サイズ 400mm φ7mm
        長い測定距離と標的サイズ 600mm φ13mm

7+(13-7)×(430-400)/(600-400)=φ7.9mm
◎測定距離260mm の時の標的サイズ 5-(5-4)×(260-200)/(300-200)= φ4.4mm

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