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よくあるご質問

放射温度計に使用される光学フィルタについて教えてください。【光学について】

【光学フィルタ】

入射光のうち所定の性質を持つ光(例えば、特定の波長範囲の光)だけを透過し、それ以外の光を
透過しない光学素子です。波長選択する理由は、太陽光、タングステン電球などの外乱光の除去、
または選択放射体の波長に合わせることです。

光学フィルタはその透過波長特性から
1) 長波長パスフィルタ(LPF ;ロングパスフィルタ)
2) 短波長パスフィルタ(SPF ;ショートパスフィルタ)
3) 帯域フィルタ(BPF ;バンドパスフィルタ)
に分類されます。

またフィルタに利用される物理的特性として下記があります。

a) 干渉
ガラス、石英、MgO、CaF2、Si、Ge などの基板上に、誘電体または金属の多層膜を
付けたものです。

誘電体薄膜は、空気と誘電体、誘電体と基板、および異なる誘電体どうしの界面で生じる
反射が干渉することにより光の透過特性が変わることを利用しています。

誘電体薄膜は、多くの場合一層ではなく複数層の膜(誘電体多層膜)であり、材質、膜
圧、層数を変えることによってさまざまな性質を持つフィルタを作り出すことができます。

b) 選択吸収
Si、Ge、PbS、InSb などの半導体はバンドギャップより長波長で急に透明になるので
LPF に用いられます。

c) 回折・散乱
エシュレット格子は金属製のものは反射特性がポリエチレンのレプリカでは透過特性が
LPF としての特性を持っています。また、金属メッシュも立ち上がりの急峻な遠赤外の
反射形LPF として用いられています。

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